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図1.1.2 波浪情報の流れの一案

 

注記:

1:浅海効果

水深が波長の1/2より浅いところでは、波は海底の影響を受け変化し、非常に複雑な動きをします。これを浅海効果といい、浅水変形、屈折、砕波などがあります。実際に浅海効果が現れるのは沿岸から数km以内なので沿岸波浪計算では、考慮されていません。このような浅海域での利用者は、これらの現象にも注意して沿岸波浪図を利用する必要があります。

2:浅水変形

水深の変化に伴って、波の波高、波速、波長が変化します。波高の変化を見ると、波が沖合から浅海域に侵入すると、まず波高がやや低くなります。次に、水深が波長の1/6の所で最小となり、それから海岸に向けて再び高くなっていきます。

3:屈折水深が浅くなると波速が落ちるので、波は浅い方向に曲り、波峰線は海底地形に平行になろうとします。そのため、岬の尖端のような海に突き出した部分では波が収束し波高が増大し、砕波も激しくなります。一方、広がった湾奥部では波が発散して波高が減少します。

4:反射

防波堤や海底から切り立った岩壁に波が当たると、光と同じように波の反射が起こります。入射波と反射波の位相が合うと、2倍近い波高が出現することになります。

 

本文は資料(4)から引用した。

 

 

 

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